スペクトラム ミルクチョコレート SPECTRUM, MILK CHOCOLATE
本日はこちら「スペクトラム」の「ミルクチョコレート」です。
海外のド派手パッケージの中では異彩を放つ高級感を感じさせるデザインと、何より以前に飲んだベルチングビーバーのピーナッツバターミルクスタウトの魅力にやられてしまったので「ミルクチョコレート」という文字に惹かれてつい衝動買いしてしまいました。
さて、飲む前にこの「スペクトラム」というブルワリーについて、公式HPを見たのでちょっと紹介します。
まず「スペクトラム」でビール関連の検索をすると「スペクトラムエールワークス」と「スペクトラムビアカンパニー」がヒットします。両方ともカナダのブルワリーですがどちらのHPを見てもお互いに特に言及も無く、関係性は無いようです。
今回のミルクチョコレートエールはカナダはバンクーバーにある「スペクトラムビアカンパニー」(もう片方のスペクトラムエールワークスはアルバータ州)によって作られています。
全製品に(今のところ)一貫して上の写真のようなシンプルなパッケージデザインを使用しています。また、何れもアルコール度数5%、IBU20程度に統一されています。
ブルワリーの目標として、ビールが好きではない人のための「入口」になるべく、フルーティで飲み易いボディのビールを作る事に焦点を当てているとのことです。また、敢えて「苦くてホップの効いたIPA、モルティなラガーは他を当たってくれ!」というポリシーを掲げるなどかなりの個性派です。
ラインナップもかなり個性的で「バースデーケーキ」(信じられないかもしれませんがその名の通りバースデーケーキをイメージしたお菓子のフレーバー。アメリカ系の超甘い&モノによっては若干ケミカルを感じる私個人として地雷風味。チョコのカラースプレーが一般的なイメージの様ですがそんな優しいものでは無い)「メロンヘイズ」(メロンのNEIPAだそうです)、「ミントチョコレートエール」(狂気しか感じない)などかなり野心溢れるものとなっております。
さて、またしても前置きが長くなってしまったのでこの辺にしてビールを飲んでいきましょう。果たしてビーバー越えなるか?
チョコレート、時々ビール
缶を開けて口から香りを確認します。
まんまチョコレートとビールの香りが感じられます、それ以外は特に無し。
グラスに注いでみます。
液色はほんのわずかに濁った軽めの金色。オフホワイトの泡が良く立ちますが、持ちはあまり良くない。
香りの印象は変わらず、ビールの香りにそのまんまミルクチョコレートが合わさった感じ。香りの強さはチョコレートの方が強く、最後にはチョコレートの香りが鼻に残ります。
バランスとか調和ではなく、お互いの匂いが闘っているかのよう。
正直マズそうです...嫌な予感。
チョコレート臭のする普通のビール
恐る恐る一口…なんだこれは。
香りは強烈にチョコレートが漂いますが、味はただのビール!
ただ、後の方になってビールの味わいが無くなってくると、そこからチョコ残存勢力が復讐とばかりに口の中を占拠します。
ですが、依然としてホップ軍勢の香りと苦みも存在しており、これらが相乗効果を発揮することなく戦い続け、最後まで平行線のまま口の中に残り、やがて互いに力尽きて消えてしまいます。
これはあくまでAleだった
これは言うなれば「通常レベルのビールにチョコレートの匂いを付けただけのもの」ですね。(※あくまで個人の感想です)
残念ながらベルチングビーバーのピーナッツバターミルクスタウトのような、驚くべき発見の有るビールではありませんでした。
ベースがスタウトだったならまた話は違ったかもしれませんが、これは「Ale」なのでした…買う前にしっかりと見ておけばよかった。
記事を書きながら思わず飲む手が止まってしまうビールは久々でした。
作った人には申し訳ないのですが、正直飲んでいる内に気分が悪くなりました。が、文化も、慣れ親しむ味も違う海外産のビール、もしかしたら海の向こうではこれが受けているのかもしれません。
価格は買った店では500円程度、度数は5%でIBUは20程度。
ラベルを見ると乳糖とミルクチョコレートが使われているようですが、うーん、どうにも...
総評
苦さ:★★ 通常レベルのやや軽い方
ホップ香:★★ 後味に苦みとともに感じるがチョコレートの匂いでぼやける
モルト風味:★★ これも感じるがホップ香と同じくチョコレートの匂いでぼやける
甘さ:★★ 通常のビールレベル、チョコレートの香りはするがチョコレートの味はしないし甘くない
価格:★ もう買うまい
お勧め度:★ 誰にもお勧めしません
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