【1本3000円のビール】エールスミス　オールドナムスカル　Alesmith, Old Numbskull

さて、本日の一本はこちら「エールスミス」の「オールドナムスカル」でございます。

ブルワリーであるエールスミスはクラフトビール界では非常に高名であるらしく、今回買ったボトルに貼ってあるシールには堂々と「米国No.1」やら「ビール界のロールスロイス」とマッカラン並みの売り文句が書かれています。

実際に同社のスピードウェイスタウトはRateBeerにおいて相当上位にランクインしておりその実力の高さが伺えます。（シールにはRateBeerでトップブルワリーに選ばれたとも書かれています）。もっと詳しい事については日本語で紹介しているサイトも多数あるので、ここでは省略します。

というわけで早速飲んで行きます。クラフトビールでは滅多に見ないであろうワインのようなパッケージでテンションが高まります。

濃厚さと熟成を感じさせる「強い香り」

それでは栓を開けて口から香りを確認します。

ベルギービールのクアドラプルを連想させるような、ドライフルーツや熟した果物のような濃厚な香りがします。マンゴーのような風味も有って、甘さがある事も予感させます。

グラスに注ぎます。
液色は赤味の強いアンバーで色が濃く不透明。
泡立ちは弱くてすぐに消えてしまいます。泡の色はやや黄色身を帯びた薄茶色でかなり独特の色合いをしています。

香りは瓶の口から嗅いだ香りが更に強く感じられます。かなり濃厚なモルト風味で「俺は強いビールだ」とバリバリに主張しているかのようです。
注ぎたてはホップの香りも強く感じられ、相当な濃い味が予測されます。香りがすでにフルボディ。

濃厚、複雑、な強いビール

味わいは香りの印象と同じでクアドラペルと共通するものを感じました。また、ESBやロンドンプライドに有るような紅茶のようなフレーバーも僅かに感じます。ですが、これらはあくまで一部であり、他にも非常に多彩な風味を感じます。

飲んだ瞬間はフルボディ、そこから一瞬フッと風味が弱まりますが、その後にアルコール濃度11％のボディブローがズシッと効いてくるような感じがします。
ただ、鼻に感じる香りが非常に濃厚な反面、味わいの重さはそこまででもないので、鼻と舌の感覚が分離しているかのような不思議な感じがしました。

味わいの主体は以外にも苦みですが、そこに複雑な風味が加わって何とも形容しがたいですね。言葉に出来ません。
後味にはカラメルモルトのような風味が舌に残ります。

甘さはごく自然ではあるものの、飲み進めている内にどうにも変に重いというか、飲み難く感じてしまいました。

バーレイワインか…

正直な感想を言うとあまりピンとこないというか、自分はどうにもバーレイワインというものが苦手なようです。

このオールドナムスカルですが、僅か数種ではありますがこれまで飲んだバーレイワインの中では当然おいしい部類でした。ですが、それにしても共通して受け入れにくい甘さや風味があるなと感じました。

ベルギーのクアドラプルに近い雰囲気も感じさせますが、あちらは濃厚なドライフルーツのような味わいが有りつつも飲み易さを兼ね備えているのに対して、バーレイワインは糖類を加えているためか、どうにもしつこい甘さが残ってすっきりと飲むことが出来ないな感じました。とは言え、CBSのようにメープルシロップを使ってもスッキリと飲めるものもあるので使用する糖の種類やバランスに依るところも大きいのかなとも感じます。

今回このビールは運よく某高級スーパーで買うことが出来ました。スピードウェイスタウトも入荷していたようですが、早々に売り切れて買うことが出来ませんでした。やはり日本においてもスピードウェイスタウトは人気の様です。

容量は750mlでアルコール濃度は11％、某高級スーパーで3000円程でした。容量が多いこともあって中々に高価なビールでした。