クロックドステイブ ワイルドセージ CROOKED STAVE WILD SAGE
本日の一本はこちら「CROOKED STAVE」のワイルドセージです
(ちなみに、なぜか検索だとクロックドスティーブと表記されることが多いみたいですが、ステイブの方が発音近いし男性名のスティーブとは綴りも違う)
これを店で見かけた時、私は直ぐにコイツを買いものカゴに入れましたね。何故なら缶の下側の方に「Brett Saison」と書いてあるではありませんか。
つまりこいつはブレタノマイセスを使って醸造されたセゾンという事です、そんなもの買わずにはいられない。
一瞬「ワイルドセージ」というワードが気にはなりましたが、まあ大丈夫でしょう。多分。
ブレットの誘惑には勝てる訳がないのです。
ブレタノマイセスを使用したビールづくり
さて、この「CROOKED STAVE」ですが、HPを覗いてみると、驚くべきことにほぼ全てのビールでブレタノマイセスを使用しているとの事。ブリューマスターであるヤコブソンさんは何でも「ブレタノマイセスの第一人者」だそうです。凄い自信を感じる…
というわけで、缶にわざわざ「Brett」と書くのも納得なのでした。
いやはや、やはりクラフトビールのメッカ、アメリカは凄いですね。ブレタノマイセス専門とも言えるようなブリュワリーがあるとは驚きです。
そしてこの「ワイルドセージ」ですが、同社があるコロラドのセージとレモングラスを加えて作られています。ブレタノマイセスで作られたセゾンにセージとレモングラスを加える…何とも実験的で、味の予想があまりつかない。
なにはともあれ、飲んでいきましょう。
ビールを飲んで肉料理を思い出す
缶を開けて先ずは匂いの確認。
これは…レストランでたまに遭遇する、あの肉料理で感じるハーブの匂いが…(つまりセージ)
奥から桃のような甘さ、さらにその奥の方にモルトの甘さも感じ取れる。
グラスに注いで色を確認。
かなり薄い黄色に若干、白が混ざった感じです。僅かながら不透明さがあり、見た感じは日本のラガーに似ているような。泡はきめ細やかで若干淡い白。
そして、二回目注いだ時は向こうが見えないくらい濁っていて「おや?」と思いました。どうやら缶に酵母が入っていたようです(実際入れてあるみたいです)
グラスからの香りは、缶で感じたものから更にセージの香りを強く感じ、そこに若い草の香りをプラスしたような感じに、ホップからの苦さを連想させる匂いも感じ取れます。
強烈なハーブ勢力の奥からはランビックの時に感じたパッションフルーツのような甘い香りと酸味を感じます。
正直、もっとキツイ匂いを予想していたが、セージは慣れるとそんなにきつく感じないですね。
スッキリ、サッパリとしたドライな口当たり
先ず飲んで感じたのは非常に軽やかな口当たりである事。
ホップからそこそこ強めの苦みとブレットの酸味が一体となって感じられ、後からセージの香りが覆いかぶさってメインの風味となっていきます。
後味は苦みとセージの香りがすっと消えていく感じで、セージの風味がやや鼻の奥に残るようです。
まとめ
セージの風味が口の中で大暴れするのかと思いましたが、そんなことは無くきちんとブレット由来の酸味や香りも味わえるようになっています。後、レモングラスも加えられているようですが、正直あまり感じられず。もしかしたら草っぽい香りを与えていたかもしれない。
酸味とセージの香りと苦み、と言う感じですね
たまにちょっと風変わりで、でも飲みやすいビールが欲しい時におすすめ。
これからの夏の暑い時期に、味わってゆったりと過ごしたい、そんな感じ。
容量は355ml、度数は7.5%、価格は購入した店舗では700円ほどでした。
総評
苦さ:★★★ 思ったよりも結構強め
ホップ香:★★ 苦み付けが主体?セージとブレットの香りが強く感じられるので存在感は薄目だと思う
モルト風味:★★ 香りの奥の方にやや存在を感じる
甘さ:★ 非常にドライ、変に甘さがあるとこの軽めの飲み味には合わないだろう
価格:★★ セージが苦手な人には…でも個人的にはまた飲みたい
お勧め度:★★★ 軽めでドライの良いビールだが、日本での価格を考えるとちょっとキツイ気も、ビール好きで冒険心のある人には勧められる