ファウンダーズ オールデイIPA Founders brewing, All Day IPA
ノスタルジック?なパッケージ
さて、Foundersの「ALL DAY IPA」(オールデイIPA)である。
ネットや店頭の売り文句を見ているとアメリカンIPAを語るには避けて通れなさそうなものであるらしい。アルコール度数は4.7%で、セッションIPAの先駆けという事だそうです。
アルコール度数低めのセッションスタイルが好きな自分なので、当然その元祖となれば試さずにはいられません。正直なところパッケージが非常に個性的で、初めて店で見かけたときは「キワモノか…?」と思いましたが。
「自分達のために」作られたビール
先ずは若干のビールの紹介から
缶の上の方に「BREWED FOR US」と何か所も書いてありますが、このビールは正にその通り、FoundersのブリューマスターであるJeremyさんが、クラフトビールがその強烈さを競い合っていた頃に「一日中飲んでいられるような」ライトで、しかし香りと味わいのあるビールを目指して作られたからだそうです。
奥深さを感じる色と香り
では早速開栓
先ずは個人的に儀式となっている缶からの匂いから
香りは思っていたよりもやや薄く、「強烈なグレープフルーツ香一辺倒」ではなく、草や柑橘系が色々と混ざったような香り。
グラスに注いだ色は、やや褐色がかった黄色でオレンジに近く、若干不透明です。
泡はオフホワイトの泡がそこそこ立つが、すぐに消えてしまう。
グラスからの香りは、レモン、グレープフルーツ、マスカットに、ややアーシーな?木のような匂いも感じます。
最近のアメリカンIPAと変わらないような香りと色を想像していましたが、これまで飲んできたものと比べても複雑と言うか、元祖にして一味違うビールなのだなとこの時点で若干感心してしまいました。
確かに、一日中飲んでいられるIPA
いよいよ一口飲んでみます、さて…
以外にも、香りが口に充満して支配してしまうような、そんな強烈さはありません。
味自体は柑橘系が最初に感じられるが、ピークも弱くすぐに終わってしまい、後は苦みが主体になって引いていく感じです。
苦みについても強さはさほど無く、鼻を抜けるように心地よいものに仕上がっている。(IBUは42)
ビールを口中で混ぜるとモクモクと良く泡立ちます。シルキーではなくどちらかと言えば粒が荒い感じ。
モルト感については正直感じなかった。
まとめ
セッションスタイルとも相まって一日中だらだらと飲んでいたい、正にそんなビール。
例えばリラックスしたいとき、仕事が終わって発散したいとき等々、いろんな場面に合うでしょう。(食事には合わないと思う)
ただ、惜しむらくはその値段、355ml缶で一本500円(税別)であります。これでは一日中飲むことは出来ないのです。残念。
パッケージは手に取りにくいですが(しつこい)、本当に気兼ねなく、楽な気分で楽しめる良いビールです。
総評
苦さ:★★★★ 標準的なIPAかそれよりも若干弱め、だが後味の苦みはかなり長く口内に残る
ホップ香:★★★★★ 柑橘系の多彩な香りと若干のアーシーさを感じることが出来る
モルト風味:★ ほとんど感じない
甘さ:★ ほぼ無い
価格:★★ 常飲はしないとしても、その分の価値はある
お勧め度:★★★ 間違いなく良いビールだが、日本での価格を考えると…
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